フィルムエミュレーションのプラグイン「Dehancer」からチュートリアルとレビュー記事の依頼がありました。
インスタなどでもありますが、所謂エフェクトで、簡単にフィルムライクな映像や画像にすることが可能。
それもコダック、フジなど様々なメーカーの様々なフィルムの種類を選ぶことができます。
試しに一度試しに使用したところ、予想以上に良かったので、
感想や使い方などをこのブログ、YouTube、Instagramで数回に分けて公開しようと思います。
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aframe film
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▪️インスタグラム
https://www.instagram.com/aframe
目次
Dehancer 使用条件
「Dehancer」の対応プラグインは以下。
OSはMac,Windows、Linux対応です。
iPhoneアプリもあります(有料)
【動画】
DaVinci Resolve
Adobe After Effects / Premiere
Final Cut Pro
【写真】
Photoshop
lightroom classic(クラウドのccは未対応)
Capture One
Affinity Photo
対応フィルムは以下。
https://www.dehancer.com/profiles
Dehancer 利用方法
自分は動画編集にDaVinci Resolveを使用しているので、
今回はDaVinci Resolveで実際に使用した時の編集方法などをお伝えします。
写真はlightroom classicで利用する予定なので、
それは後日お伝えする予定。
まずはDehancerの公式サイトからダウンロード
ライセンスをアクティブ化します。
Dehancerをアクティベートするために、プラグインインターフェイスの中にある「License Info」に入り、「Enter License Key」にアクティベーション・キーとメールを入れる必要があります。
自分は最初ダウンロードしただけで使用できると思っていましたが、以下のようなメッセージが出てしまいました。
Dehancer 最初の設定(カラーマネージメント)
DaVinci Resolveで使用する場合、最初にいくつかの設定をする必要があります。
今回はシネマティックなハリウッド ルックを作成する際の設定と調整方法。
他の表現にも応用できると思います。
【設定】
右下の歯車マークの設定からカラーマネージメントを開き、以下に設定します。
・カラーサイエンスをDavinci YRGB Color Managed
・自動カラーマネージメントのチェックを外す
・カラー処理モードをカスタム
・別々のカラースペースとガンマを使用にチェック
・入力カラースペースをDavinci WGとDavinci intermediate
・タイムラインカラースペースをDavinci WGとDavinci intermediate
・出力カラースペースをRec.709
・出力ガンマをRec.709かガンマ2.4
以上で保存。
3つのTIPS
設定が終了したら「Dehancer」を使用します。
まず、カラーページでノードを追加してエフェクトの一番下に加わったDehancer Proをドラッグ。
最初に便利な3つのTIPSを紹介します。
1:白飛び、黒つぶれ表示
Monitorに移動してClipping Indicationを有効。
これにより、Black point(シャドウ)、White point(ハイライト)の白飛び、黒つぶれが表示されます。
White point(ハイライト)は赤
2:フィルムグレインをオフにする
Film Grainとは、写真における粒状性。
最初にフィルムの色合いを選ぶ時には邪魔になることがあります。
これは後で追加するとして、最初はオフにしておくと作業しやすいです。
下のEnabledのチェックマークを外すとオフになります。
他の調整でもそうですが、下のEnabledをチェックすると有効、チェックを外すと無効になります。
3:ワークスペースをスッキリさせる
「Dehancer」をノードに追加すると表示される作業スペース。
これを最初に全て畳むと作業効率が上がります。
タイトルのどれかをクリックしながらoptionキーを押すだけです。
フィルムルックを作成
それでは実際に「Dehancer」を使用してみましょう。
1:input
SourceをDVR WG/Rec709にする。
2:Filmを選ぶ
これは完全に自由です。
お好きなフィルムを選んでください。
対応フィルムは以下。
モノクロもあります。
https://www.dehancer.com/profiles
今回はシネマティックなハリウッド ルックを作成する際の設定と調整方法。
なので、その場合は以下、4つのチョイスがあります。
-
- Kodak Vision3 200T
- Kodak Vision3 250D
- Kodak Vision3 500T
- Kodak Vision3 50D
Dとは、Daylight(デーライト)の略
Tとは、Tungsten(タングステン)の略
共に色温度
デーライトは自然光、タングステンは赤みの入ったオレンジ。
タングステンの500Tで3200K。
具体的に50Dは屋外での使用。
250Dは太陽からの自然光を使用する屋内での使用に適しています。
自分の場合、サーフィンの映像が多いので、
Kodak Vision3 50Dが適していると思います。
上が元の画。
下がKodak Vision3 50Dを適用。
・色調整
デフォルトのフィルムでも十分良いのですが、少し色を調整した方がより良くなると思います。
1:Film CompressionのImpactをいじる
これはハイライトの調整です。
パラメータは圧縮の度合いを決定します。
インパクトの値が高いほど、ハイライトは中間調になります。
2:Expandでブラックポイントとホワイトポイントを調整する
ブラックポイントでは最も暗い部分、ホワイトポイントは最も明るい部分を調整します。
これは実際に触れば一目瞭然。
行き過ぎた場合は青と赤で表示されます。
2つの調整でできた画が以下。
3:Printでフィルム特性を追加する
上の二つの調整は微調整という感じですが、3つめのPrintでフィルム特性を追加では、
色が一気に変化します。
PrintのProfileで例えば「Kodak 2383」を選ぶ。
このカラーサイエンスは映画でも使用されています。
フィルム特性を追加して色に違和感を感じた場合、2:Expandに戻り、ブラックポイント、ホワイトポイントを再度調整します。
Printでは、次にAnalogue Range Limiterを有効すると更に色が良くなります。
Target Whiteで色温度。
Exposure(EV)で露出。
Tonal Conrtastで色調のコントラスト。
Color Densityで色濃度。
以上を調整します。
特に色濃度は最大限にすると、よりフィルムライクになる傾向です。
以下、調整済み。
微妙に変わってきたでしょ?
4:Color Headでクリエイティブを加える
ここまでが自然な調整だとしたら、次のColor Headはクリエイティブな場所です。
上の3つは色を変える。
例えば、Blueに振ると、以下のような画に。
海での映像にはなかなか使用できませんが、例えば色が多い街の映像などでは、
看板の色などを微調整するのにも使用できます。
下は色温度の調整が可能です。
Shadows Tone
Midtones Tone
Highlight Tone
基本的には微妙性の範囲。
私は使用しませんでした。
5:Film Glainをオンにする
Film Grainとは、写真における粒状性。
最初にオフにしましたが、全ての色調整を終えてからオンにします。
ProfileをCustomにしてFlim TypeをPositiveにする。
つまり、ポジフィルム。
より柔らかく繊細な画になります。
粒子が粗い場合は、以下で調整します。
Shadows
Midtones
Highlight
シャドウやハイライトよりも、ミッドトーンにグレインを残すのが良いです。
Chromaのコントロールはノイズの彩度調整。
6:Bloomを追加
これはDaVinci Resolveに最初に入っているGlowに似ていますが操作方法は異なります。
いわゆる発光系のエフェクトです。
まず、Enabledにチェックします。
これだけで被写体、自然光、街の場合は光源周りの建物などが微妙に明るくなります。
調整はImpactのスライダーで行います。
デフォルトから少し増やすと特定のハイライトだけ微妙な光を加える感じとなります。
今回の方法で作成した動画がこれです。
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