渋谷で映画「フリーソロ」色々な意味でドキドキでした

昨日は海をお休みして念願の映画「フリーソロ」をヒューマントラストシネマ渋谷
で見てきました!
色々な意味でドキドキだったこの日の出来事と映画の感想をお伝えしますね。

映画館までの道のりでドキドキ

「フリーソロ」は柏、つくばの映画館でも上映しているので、本当は車で行く予定だったのですが、肝心の車が壊れてしまって、タイミング悪く修理中。
来週まで待つと映画が終わってしまいそうだったので、やむなく高速バスを利用して渋谷へ。

目的地はヒューマントラストシネマ渋谷
渋谷の宮下公園交差点にある映画館です。

最初の上映時間が10時10分だったので、それに間に合うには7時前のバスが丁度良いと思っていましたが、朝の渋滞を計算に入れておくのを忘れていました。
思い切り渋滞にはまり、東京駅に着いたのが上映30分前。
普通に山手線で行くより、地下鉄を利用した方が早いと知り、東京駅で丸ノ内線へ。
でも、丸ノ内線がどこだか分からない。
そもそも東京駅デカすぎ…。
もう、時間がないので、窓口に駆け込んで聞いたら階段で降りたらすぐ分かるとのこと。
確かに階段降りたら丸ノ内線方面はこちらと案内があったけど、丸ノ内線まで遠すぎ!
ようやく丸ノ内線に乗り、赤坂見附駅で銀座線に乗り換えて渋谷駅へ。

渋谷駅降りたらすぐ分かるだろうと思っていたら、工事しているし、久々だったので全く分からず。
バスの運転手さんに聞いたら、そこが明治通りだから真っ直ぐ行けば着くよとのこと。
この時点で上映まで3分。
もう、間に合わないと思ったけど、走りましたよ。

途中、ファミマで飲み物を買って、右手にヒューマントラストシネマ渋谷と書いてあるビルを発見。
陸橋を走り、ビルに飛び込み、エスカレーターを乗ってもまだ映画館には辿り着けず。
映画館はビルの7Fと8Fなのです。
この時点で10時10分は軽くオーバー。

映画館まで繋がるエレベーターを探し、目の前にあったボタンを押したら、トイレだった…。

ようやく奥に本当のエレベーターを発見。
途中の階で老夫婦が乗り、一緒に上へ。

やっと着いた映画館。
料金を払うと、「たった今始まりました」と。

ドアを開けるとすでに館内は真っ暗。
映画泥棒のくだりが丁度終わったところ。
席番も分からないので、空いている席に座ったと同時に映画がスタートしました。
こんなピッタリだったことは始めてです。
映画を観る前にドキドキしちゃいました。

フリーソロは最高のドキュメンタリー作品だった

ここから本題のフリーソロの感想。

簡単に説明するとロープなしで断崖絶壁を登るフリークライマーの命を賭けた挑戦とそれを取り巻く撮影隊、彼女の話。
ドキュメンタリーはテレビで見るけど、映画では始めてかも。

でも、完璧に映画として成り立つ内容でした。
というか、最近見た映画の中ではダントツに面白かったです。

ドキュメンタリー映画では異例のヒット。
アカデミー賞も受賞。
世界で数々の賞を受賞したのも十分に頷けます。

アレックス・オノルドによるエル・キャピタンの挑戦

主役はロッククライマーのアレックス・オノルド。
もちろん、本人が主演。

カリフォルニアのヨセミテ国立公園にある1000m級(正確には975m)の一枚岩。
ロッククライミングの名所としても有名なエル・キャピタンにロープなしのフリーソロで挑戦するまでのドキュメンタリー。

成功すれば世界初。
しかし、落ちれば死という究極の挑戦。

今回、アレックスが挑戦したコースは以下の赤いライン。
いくつものセクションに分かれています。

アレックスは1年かけてロープを使って何度もコースを辿り、ポイントにチョークで印をつけたり、草を抜いたりして準備を整えていたそうです。

彼女との関係

主人公のアレックスの生活は極めてストイック。

「いつ死ぬかわからないのは皆同じ。登ることで“生”を実感できる」

人生の全てをロッククライミングに捧げているように見えました。

生活も無駄なものを削ぎ落とし、寝泊りはキャンピングカー。
環境を考えて肉は食べず、野菜が中心。
車の中で調理してお皿もスプーンも使わず、フライパンから直で食べる。

狭い車内でヨガや懸垂などのトレーニングを行ない、もちろん寝るのも車の中。
居心地は良いけど、シャワーがないのだけが不便だと嘆く。

岩に登る時、ロープをするのとしないとでは全く違う。
そんな話をしている時、サーフィンでもリーシュをしている時とノーリーシュをしている時は違うな〜と頭をよぎりましたが、いやいや、この話とは違うな。ノーリーシュで失敗しても死ぬことはないしなと考え直しました…。

アレックスにはサンニ・マッカンドレスという恋人がいて、この映画でも大事な役。

いつ死ぬか分からないフリーソロをしているアレックスへの気持ちを語り、涙ぐむ場面も…。

アレックスの方はサンニのミスのせいで怪我をしてしまったり、フリーソロの邪魔になることもあるので、離れたい気持ちもあると話していたし、「一世一代の大きな挑戦を前にしたら、恋人よりそちらを優先させる」という距離感で接している一方、「彼女は僕の人生を豊かにしてくれる」とも。

実際にはサンニに惚れているし、自分の人生が一番ながら彼女とも一緒にいたい。
ストイックな生活の心の拠り所にしたいんだろうなと思いました。

挑戦の前には二人で住む家を購入するシーンもあります。

彼女との関係のシーンでは、世界的なクライマーでアレックスのことも良く理解しているトミー・コールドウェルがこう話ます。

「彼らの関係は本当に素晴らしい。しかし危険なフリーソロには、感情に“鎧”がいる。恋愛感情はその鎧に悪影響を及ぼす。両立はできない」

それだけフリーソロの世界は厳しく、亡くなった方の話も沢山出てきます。
フリーソロをしている人はみんな死ぬんだとも…。

ちなみにアレックスの母校での講演のシーンで「収入は?」と聞かれ、「そこそこ成功した医者くらいかな」と答えていたので、プロアスリートとしては成功している方なのかも。

最後の挑戦の前の晩、サンニは自分がいると邪魔になると思い、自らその場を去るシーンが印象的でした。

North Faceがアレックスのビッグスポンサーなのでしょう。
この動画も凄いです。

撮影隊の葛藤

「フリーソロの撮影には葛藤が付きものだ。ソロは非常に危険だし、撮ることでプレッシャーを与えてしまう。滑落の瞬間を捉えてしまうかもしれない。最悪のシナリオを想定し、葛藤を抱えながら撮影に臨まなければならないんだ」

この映画を見ていると一体どこにカメラがあるのだろう?と不思議に思うシーンが多々あります。
サーフムービーでもサーファーと一緒に海に入って撮影したアングルが多いですが、クライミングでも同じ。
実際にカメラを持って登っているのです。

ジミー・チン率いる撮影クルーも、クライミングのプロ。
サーフィンで言えば、経験豊かなプロサーファーが危険な挑戦をするプロサーファーを撮影するのと同じ。
いくら凄いプロカメラマンでも、クライミングの素人では決して今回の映画は撮れません。

映画では撮影クルーの気持ちも映し出されています。

確かにもし目の前でアレックスが失敗したらと考えると、本当に辛い。
それも、長年一緒にやってきたクルーなので、親友でもあるだろうし、その葛藤は想像も出来ません。
物凄い世界だと思います。

そして、挑戦

映画ではアレックスの脳をMRIで研究するというシーンがあります。
その結果、常人よりも刺激に鈍感の脳だということが判明。
つまり、普通の生活には退屈過ぎて耐えられない性格なのでしょう。

家族との関係も少し複雑のようで、母がアレックスの幼少の頃のエピソードを話すものの、
アレックス自身は「うちは昔からハグをする習慣がなかった。大人になってからハグの練習をしたのさ」と。

サーフィンの世界でも信じられないようなビッグウェーブに挑戦する人がいます。
今回のフリーソロはそれに似ているのかも。
ビッグウェーブも失敗すると死に繋がる究極の世界ですから…。

今回のエル・キャピタンの挑戦、1度目は精神的なものなのか、すぐに中止されます。

そして、数ヶ月後の2度目。

今回は撮影クルーも最小限で遠隔操作のカメラなどを使用。
アレックスに余計なプレッシャーを与えないような工夫をします。

夜明け前から一人で黙々と岩に登り、最も難しいと言われていたパートもクリア。
実際の挑戦が映像になっているので、見ているこっちもドキドキですよ。

最後、登り切った時の達成感は最高に気持ち良かった。
スクリーン前で思わずガッツポーズが出ちゃうほどでした。

頂上では恋人のサンニにも連絡。
電波届くんですね。
さすがアメリカ。

現在34歳のアレックス。
フリーソロだけではなく、スポーツクライミングやボルダリングなど純粋にクライミングを愛する青年。
昨年は初来日して奥多摩に登ったそうです。

なお、上映館は公式サイトに掲載されています。
都内だと渋谷の他、新宿など数カ所。

千葉は柏のららぽーとにある「MOVIX柏の葉」で10/3(木)までは上映スケジュールに掲載されています。
茨城は「MOVIXつくば」で上映されていましたが、すでに終了。
9/6からの公開だったので、全国的にそろそろ上映終了の時期。
興味がある方はお早めに。

今後はitunesで観れたり、DVDも出そうですけどね。

http://freesolo-jp.com/


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映画を見た後はすぐ裏のキャットストリートを散策。
カレーを食べて帰ってきました。
このカレー屋さんの話は後日。

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