小野寺史宜の作品は2019年の本屋大賞第2位に選ばれた「ひと」を見てからハマっている。
この人の作品は大体’良い人’が多く、細かい描写が個人的にはしっくりくる。
「ひと」の他に「ホケツ!」「家族のシナリオ」なども面白かった。
新作の「縁(YUKARI)」は題名通り、「縁」の話。
登場人物は4名。
室屋忠仁、38歳
地下鉄の改札通路外にあるリペアショップに勤務。
少年サッカークラブでコーチのボランティアをしている。
春日真波、28歳
彼氏と別れ、昔パパ活をしていた時の年上男性と再び会うようになる。
田村洋造、52歳
その年上男性。
25歳の息子が女子高校生と付き合い、父親に呼び出される。
国崎友恵、52歳
田村の同級生、親思いの息子のために就職の口利きをしようとして家政婦で雇われている家のお金を…。
誰かが人を傷つけ、誰かが人を救う。
どこにでもありそうな「縁」の話。
短編5本が繋がり、最後はうるっときます。
小野寺史宜さんらしくもあり、奥田英朗さんの作品っぽくもある。
「ひと」を楽しく読めた方には★3つ。
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