【Netflix】Spotifyを題材にしたドラマ「ザ・プレイリスト」

2022年公開作なので、少し古いですが、
Spotifyを題材にしたドラマ「ザ・プレイリスト」が結構面白かったので、紹介します。

個人的にはスマホの音楽配信はApple Musicを使用しています。
それはApple Oneのパッケージでお得だからが理由。

以前はSpotifyを利用していました。
今でもポッドキャストはSpotifyが便利なので、毎日のように利用しています。

更に遡ると、自分は昭和の人間なので、ラジオ、レコード、カセットテープから始まり、
MD、CD時代もどっぷりと経験しています。

音を立てないようにテレビで流れる曲をカセットテープに録音する時代ももちろん経験済みです。

PCが進化した後、全てのCDをiTunesに入れ、ほぼ全てのCDを処分しました。
カセットテープは全て処分(もしかしたら実家にあるかも)しましたが、今カセットのリバイバルが来ているみたいなので、
持っておけば良かったと少し公開しています。

あと、あの頃に今のような形で多くの人が音楽を聴くようになると想像した人は皆無かと思います。
レコードやCDなど物理的なものなしで音楽を聴くなんて夢のようです。

話はそれましたが、「ザ・プレイリスト」は全6話と短く、1話毎に主役が変わり、視点も変わる。
テンポも良くて飽きさせない見事な構成でした。

久々に一気に見終わりました。

スウェーデン初のスタートアップ

CEOのダニエル・エクを始め、登場人物を含めたストーリーはほぼ実話ベース。

Spotifyを知っているという前提で説明すると
舞台はスウェーデン。
そう、Spotifyはアメリカではなく、スウェーデン発なんです。

当時、音楽はCDから配信に変わる前で、違法ダウンロードのサイトが台頭していた。
ドラマ内ではスウェーデンのパイレーツベイが違法ダウンロードのサイトとして取り上げられ、
これを合法にすれば?という発想から生まれたのがSpotifyとされています。

ダニエル・エクは合法だけではなく、ダウンロードの煩わしさを解消するために
クリックしてすぐに聞けるストリーミングサービスに転換。
それもエンジニアにクリックしてから曲が流れるタイムラグを限りなくゼロにすることを要求して実現します。

最初は抵抗していたレコードレーベルとの交渉も上手くいき、ビジネスも私生活も順調に。

サクセスストーリーかと思いきや…

作中では描かれていませんでしたが、spotify創業が2006年。
初代iPhoneが発表されたのは2007年。

spotifyの成功は音楽をPCからスマホで聴く時代に変わったことも大きいです。
ちなみに日本にspotifyが上陸したのは2016年。

多分、自分もすぐに使い始めたと思います。

「ザ・プレイリスト」の5話目まではSpotifyのサクセスストーリーかと思っていました。
作中でも言っていますが、オタクがつくったスタートアップの成功といった感じで。

しかし、最終話の6話で一変。
6話目はアーティストが主役となり、
ダニエル・エクの同級生のアーティストがSpotifyのアーティスト側へのロイヤルティ率の低さを訴える。

私はこれだけ売れているのに、あなた達のロイヤリティでは生活できないと。

法廷ではダニエル・エクがそれは私達だけの問題ではなく、レコード会社の問題もあると話すが、
裁判官に市場でのspotifyの影響力の大きさを指摘される。

それも時は2025年。
「ザ・プレイリスト」は2022年公開作なので、3年後。

つまり、未来の話となり、spotifyが悪者扱いされて話は終わります。

ストリーミングサービスはアーティストにとって悪か?

ストリーミングサービスはユーザーには便利ですが、アーティストにとって悪なのか?

整理するとspotifyは広告なしのPremium会員だと月980円。

自分が調べた限りだとspotify側は収益の30%を取り、残りの70%がアーティスト側の収益になる。
アーティスト側は月の再生回数の割合を分配するので、如何せんメジャーアーティストに有利になる。

じゃあ、収益が低いマイナーアーティストはspotifyでの配信を止めて(実際にspotifyで聞けないアーティストもまあまあいる)、今まで通りのCD、レコードだけでやるかと言っても、すでに市場はストリーミングサービスが主流なので、一部のアーティストしか生き残れない仕組みになっているのです。

spotifyと同じストリーミングサービスは他にもあります。
自分が使用しているApple Musicもアーティスト側への分配はほぼ同じと言われています。

つまり、ストリーミングサービスというプラットフォームが主流というこの時代が変わらない限り、
アーティスト側の収益は変わらないということ。

とても難しい問題です。

でも、昭和の時代にストリーミングサービスを想像もできなかったのですから、
これから先も分かりません。
新たなプラットフォームが生まれる可能性もありますよね。

また、「ザ・プレイリスト」はコロナ禍でライブができなかった時期に制作されたドラマでもあります。
音楽を聴くのはライブが一番という方は多い。

これは今も昔も一緒かと思います。


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